腰痛診療ガイドラインから、今後の腰痛治療を考えていこう!

腰痛診療ガイドラインというのご存知だろうか。

腰痛治療に関する『エビデンス(科学的根拠)』に基づく情報を広く普及するために作成されたものです。

現在の一般腰痛診療では、この腰痛診療ガイドラインを中心に行われていると言われています。

日本の腰痛診療ガイドラインは、2012年に日本整形外科学会日本腰痛学会が監修のもと、腰痛に関する様々な文献や論文を取りまとめ、信頼度の高い情報として作成されました。

特に、腰痛のプライマリーケアに主眼を置き、医師と患者の双方にとって、有益な情報提供を目的に作られています。

発行にあたって、多くの反響を生んだことは記憶に新しいですね。

また、海外でも腰痛に関するガイドラインが発行されています。

計14カ国の専門委員が作成したヨーロピアン腰痛診療ガイドラインは、とても有名です。また、世界で初めて腰痛診療ガイドラインを発行したアメリカでは、1994年、2007年、2009年の3度の改訂を行なっています。

腰痛診療に対する世界の高い関心が伺えますね。

腰痛診療ガイドラインから学ぼう

腰痛で様々な治療を受けれられる方が後を絶ちません。

充分な治療効果が得られない場合は、民間療法や代替療法を受けられる方も少なくありません。

このページでは、腰痛診療ガイドラインから、信頼度の高いエビデンスをもとにした情報を共有し、一緒に腰痛と向き合っていくことを目的に書きました。

私たちの生活に直に繋がる『腰痛改善』のポイントをお伝えしていきますね。

信頼性の高い腰痛治療の現状を学んでいきましょう。

日本の腰痛診療ガイドライン

私たちの生活に直結する日本の腰痛診療ガイドラインの特徴としては、主に2つあります。(※ここでは、薬物療法や手術療法などに関する内容は省いています)

ガイドラインの文献から一部抜粋して紹介しますね。

急性腰痛のとき、安静にすると回復を遅らせる!?

①安静は必ずしも有効な治療法とはいえない。急性腰痛に対して痛みに応じた活動性維持は、ベット上安静よりも疼痛を軽減し、機能を回復させるのに有効である。
職業性腰痛に対しても、痛みに応じた活動性維持は、より早い痛みの改善につながり、休業期間の短縮とその後の再発予防にも効果的である。

従来の腰痛治療では、ベットで安静にしていることが勧められていました。特に、急性の痛み(ギックリ腰など)の場合は、絶対安静と言われるくらいでした。

しかし、急性の痛みであったとしても、通常の日常生活を送ることで、痛みの軽減や機能面の改善が優れていたという結果が出たのです。

また、安静にすればするほど、職場復帰の可能性も低くなることも分かっていて、痛みがあってもなるべく通常生活を送ることを強く勧めています。

腰痛治療に、心理行動的アプローチ(認知行動療法)が有効!?

②認知行動療法は、亜急性または慢性腰痛の治療に有用である。

認知行動療法をご存知でしょうか?

思考などの認知に焦点を当てた心理療法のことです。

一時期テレビでも『最新腰痛治療』として紹介されていたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

原因が特定できない腰痛(非特異的腰痛)に対して、認知行動療法を行うことで、腰痛の程度、期間、うつ状態、日常生活動作、精神状態の改善に効果があったとされています。

さらに、運動療法と合わせて行うことで、より痛みの軽減や身体障害の改善に効果があったと発表しています。
※認知行動療法は、医師、理学療法士、心理療法士、看護師のもと、適切な環境で行われます。

心理面へのアプローチが、腰痛改善に有効であるという報告はインパクトのある内容でしたね。

日本の腰痛診療ガイドラインのまとめ

ということで、腰痛診療ガイドラインから2つを特徴を上げましたが、自分自身の日常行動を見直すことが腰痛改善に有効である』という点が大きな特徴となっています。

原因がハッキリしない腰痛(非特異的腰痛)の場合、上記の2点をしっかり見直すことにより、痛みが改善していくという見解は、私たちにとって大きな利点となるでしょう。

一方で、手技療法は他の治療に比べて大きな差がなかったことを発表しています。

米国内科学会(ACP)腰痛ガイドライン

次に、2017年にアメリカ内科学会(ACP)が発表した腰痛に対する治療法を紹介させていただきます。

米国内科学会(ACP)は、100年以上の歴史があり、14万人以上の会員を持つ世界最大の医学専門分野の学術団体です。科学的根拠に基づいて統計的な手法により作成される「信頼できる診療ガイドライン」を発行しています。

腰痛のガイドラインより

米国内科学会(ACP)は、2015年4月から2016年11月まで行われた手術療法や薬物療法以外の治療試験が行われました。

その結果、3ヶ月(12週間)未満の短期的な腰痛であれば、温熱シートやマッサージ、鍼治療、脊椎マニュピレーションにより効果が得られる可能性があるとしています。

さらに、3ヶ月以上続く腰痛でも、運動療法や鍼治療、ヨガ、太極拳、マインドフルネスによるストレス軽減、ガイド付きのリラクゼーションなどによる心身療法、認知行動療法が有効な場合があるとしています。

これらの有効性から、腰痛治療においては、まずは薬剤を用いない治療法を試すことを強く推奨しています。

参照:→https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28192789

最新の腰痛治療の見解として、2017年に発行された米国内科学会(ACP)腰痛ガイドラインは、大きなポイントとなるでしょう。

ガイドラインのまとめ

もともと欧米では、不必要な薬を極力減らそうとする風潮もあり、薬以外の療法を強く進めている傾向にあるのかもしれません。

また、マインドフルネスやフィットネスの習慣が日本よりも高いということも、上記の結果としてあるのかもしれません。

そのようなことから、日本の腰痛診療ガイドラインよりも、マッサージや鍼治療、脊椎マニュピレーションなどの手技療法を勧めているところが、もっともな特徴ではないでしょうか。

何よりも、腰痛治療はまずは薬剤治療よりも補完代替療法を試すという点に注目ですね。

日本とアメリカの腰痛ガイドラインの総まとめ

日本とアメリカの腰痛ガイドラインの共通点としては、自発的に取り組む腰痛改善法が重要だということが解ります。

基本的な治療の概念としては、受け身の治療が一般的です。

薬を飲めば治る。

病院の先生が治してくれる。

というような、自分以外の誰かが痛みを治してくれるという考え方が主流ではないでしょうか。

しかし、腰痛診療ガイドラインの『自分の行動や日常生活の取り組みが腰痛治療に有効である』と示しているように、私たちが今すぐ取り組める行動から、腰痛改善を見直してみてはいかがでしょうか。

私の立場から考えても、医療と補完代替療法を同時並行に行なっていくことが大切であると感じます。

なぜなら、腰痛ガイドラインが示しているように、腰痛改善は医療も代替療法も有効であると発表しているからです。

様々な観点(方向)から、腰痛改善を見直していきましょう。

あなたの腰痛が、最短で回復し、再発しない体づくりを一緒に考えていけると幸いです。

 

医療と補完代替療法のより密接な融合を願って。。

 

この記事が、あなたの腰痛改善に少しでもお役に立てたら嬉しいです。

また良かったら、あなたのお知り合いの方で、腰痛で悩んでいる方がいらしゃいましたら、当ページをご紹介ください。
※当院は民間療法であり、医療機関ではございません。

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橋元邦幸
厚木腰痛肩こり整体研究所代表。競技者・アスリート・スポーツ実践者などの根本的な身体の調整とトレーニングを指導して18年。24,000件を超える臨床データから、独自の整体技術(ASテクニック)を開発。慢性の腰痛や肩こりに対し、最新、最善の本当に効果のある施術を行える数少ない施術者。

投稿者:橋元邦幸 / 投稿日:2018年9月14日